ウォーターサーバーがどういう仕組みで、水を冷水や温水にしているか気になりますよね。
実は、サーバー内部が冷水・温水の2つのタンクに分かれていて、その中で水を冷やしたり温めたりしています。
今回は、そんなウォーターサーバーの仕組みを余すことなく解説していきます。
給水方法や便利な機能など、知っておいて損がない情報をまとめました。
ぜひ参考に、ウォーターサーバーの導入を検討してみてください!
本記事を読まれている方には、こちらの記事『【2023年6月最新】プロが全50種を徹底比較!ウォーターサーバーのおすすめランキング』もおすすめです!
- 全50種類から選んだおすすめのウォーターサーバー
- ウォーターサーバーを使うメリットとデメリット
「これさえ選んでおけば間違いない!」というサーバーを紹介していますので、ぜひとも参考にしてください。
目次
1.知っておこう!ウォーターサーバーが冷水・温水を作る仕組み
ウォーターサーバーがお湯や冷たい水をどのように抽出しているのか、知らない人も多いでしょう。
ここでは、ウォーターサーバーが冷水・温水を作る仕組みについて確認しましょう。
メーカーによって仕組みは異なりますが、基本的にウォーターサーバーの内部は冷水用と温水用のタンクに分かれています。
2つのタンクの中で水が冷やされたり、温められたりすることで、冷水と温水を出し分けられるというわけです。
また、温水と冷水の作り方にはそれぞれ2種類ずつありますので、順番に見ていきましょう。
(1)温水を作る仕組み
温水を作る仕組みは、「金属棒式」か「ヒーターバンド式」のどちらかになります。
ただし、金属棒式を採用しているサーバーがほとんどです。
従来のウォーターサーバーは、水が冷水タンクを通過した状態から温水タンクに移動する仕組みになっていました。
そのため、お湯になるまでの時間や消費電力にムダがあります。
しかし、現在のウォーターサーバーは温水・冷水のタンクが分けられているので、時間・消費電力が削減でき、さらに便利になりました。
順番に両者の仕組みを説明しますね。
金属棒式
金属棒式は、温水タンクの内部に内蔵されている金属製の棒を加熱してお湯を作ります。
電気ポットでも同じように水を温めている、シンプルな仕組みです。
作れる温水の温度はメーカーによって異なりますが、平均で90°C近いのでインスタントラーメンやコーヒーも手軽に作れます。
ヒーターバンド式
ヒーターバンド式は、温水タンクの周りに熱を発するバンドを巻いて水を温める仕組みです。
ヒーターが筒状・箱形などに加工できる薄型のため、タンク表面を広く加熱できる特徴があります。
例えば、うるのんの「スタンダードサーバー」がヒーターバンド式を採用していますね。
金属棒式と同じく、お湯は約90°C近くまで温められます。
(2)冷水を作る仕組み
冷水を作る仕組みは、「コンプレッサー式」か「電子式」のどちらかになります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
コンプレッサー式
コンプレッサー式とは、圧縮機を使って冷媒ガスを圧縮・循環させて、気化熱を利用して冷却する方法です。
気化熱とは、液体が気体になる、つまり蒸発する時に吸収する熱のことで蒸発熱とも言います。
蒸発して熱を奪っていくことで、水を冷たくしているのです。
エアコンや冷蔵庫にもコンプレッサー式の技術が用いられています。
特徴としては、冷却性能が高く、短時間で水を冷やすことが可能です。
デメリットとしては、電気代が電子式より多くかかってしまう点になります。
電子式
電子式は、ペルチェ素子というモジュールが冷却タンク内に設置されており、そこに電気を通すことで水が冷却される仕組みです。
冷やすのに時間はかかりますが、コンプレッサー式と比べると消費電力を抑えられます。
また、電子式のウォーターサーバーのほうが、作動音が静かになる利点もありますよ。
2.様々あるウォーターサーバーの給水の仕組み
前章で、温水・冷水を出し分ける仕組みについてお話ししました。
ここでは、そもそもウォーターサーバーがお水をどうやって出しているのかを確認しましょう。
給水方法については、大きく分けて次の3種類があります。
- 宅配タイプ
- 給水タイプ
- 水道直結タイプ
それぞれのタイプの特徴を説明しますね。
(1)宅配タイプ
宅配タイプは、ウォーターサーバー業者から自宅にお水のボトルが定期的に届く仕組みです。
届いたボトルをウォーターサーバーに設置することで、お水が飲めるようになります。
この宅配タイプが一般的な給水タイプで、多くのメーカーで採用していますね。
サーバーのどこに設置するのかは、メーカーや製品によって異なります。
宅配タイプだと毎月決まった量のお水が届くので、自分で買いに行く必要がなかったり、備蓄用として保存できたりといった点がメリットです。
(2)給水タイプ
給水タイプは、ミネラルウォーターや水道水などを自分でウォーターサーバーに給水する仕組みです。
ハミングウォーターが給水タイプに当てはまります。
自分でお水を用意し、ウォーターサーバーに注ぐ手間が発生するので、宅配タイプや水道直結タイプと比べると手間が多いです。
一方で、宅配タイプの水ボトルは10kg以上のものが多いですが、給水タイプだとこのように重いボトルを持ち上げることはありません。
また、水道直結タイプのようにキッチンに固定で置く必要もなく、部屋の好きな場所に置ける利点もあります。
(3)水道直結タイプ
水道直結タイプは、サーバーと水道を繋げることで水道水を浄水したお水が飲める仕組みです。
ウォータースタンドが水道直結タイプに当てはまります。
宅配タイプのようにボトルをセットしたり、給水タイプのようにお水を注ぐといった手間はかかりません。
使いたい時にいつでもお水を飲めるのが最大のメリットでしょう。
ただし、水道管とサーバーを繋ぐために初期工事が必要です。
一度工事を済ませれば後は使うだけなので、一番手間がかからない給水の仕組みと言えます。
3.ウォーターサーバーのそのほかの便利な仕組み
ウォーターサーバーの基本的な仕組みについて解説しました。
ここまで紹介した仕組み以外にも、メーカーや製品によっては便利な仕組みを搭載しているものがあります。
そのほかの便利な仕組みは、以下の通りです。
- 除菌機能
- 温度調節機能
- 再加熱(リヒート)機能
- エコモード
- チャイルドロック機能
それぞれどんな機能なのか説明していきますね。
(1)除菌機能
ウォーターサーバーには、除菌機能を搭載している製品も多いです。
水を取り扱っている性質上、どうしても雑菌が繁殖しやすくなります。
健康に害を及ぼす雑菌は繁殖しませんが、雑菌があると思うとお水を飲む気にもならないですよね…。
除菌機能は自動でウォーターサーバー内をキレイに保ってくれる機能で、安全にお水を飲むためにも重要な仕組みと言えます。
除菌機能の種類は次の3つです。
- 熱湯循環によるクリーン機能
- 紫外線によるUV除菌
- 高性能フィルターシステム
これらの詳しい仕組みは「ウォーターサーバーは雑菌が繁殖しやすい!?2つの予防法」で紹介しています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
それぞれの機能を搭載した代表的なウォーターサーバーには、以下のものがあります。
除菌機能 | サーバー名 |
熱湯循環によるクリーン機能 |
|
紫外線によるUV除菌 |
|
高性能フィルターシステム |
|
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製品によっては除菌機能がついていないものもあるので、衛生的にサーバーを使いたい方は除菌機能が搭載されたものがおすすめです。
メンテナンスが不要なウォーターサーバーが気になる人は、「メンテナンスが面倒だと思う人にぴったりなウォーターサーバーはコレ!」もあわせて確認してみてください!
(2)温度調節機能
ウォーターサーバーは、基本的に温水と冷水が使える製品が多いです。
それぞれの平均温度は、以下のようになっています。
温水 | 約80°C〜90°C |
冷水 | 約5°C〜10°C |
冷水は、冷蔵庫で冷やした水ぐらいの冷たさで、温水は沸騰する直前ぐらいの温度ですね。
この2つの温度以外に、常温水や70℃水などの様々な温度調節ができるサーバーも中にはあります。
例えば、フレシャスの「slat」は、以下の5段階の温度調節が可能です。
- 冷水:4〜10℃
- 温水:80〜85℃
- 70℃水:70〜75℃
- 高音水:約90℃
- 常温水:部屋の温度による
このように、様々な温度の水が出せるものであれば「今日は常温水が飲みたいな」「ミルク作りに70℃水が欲しい」といったシーンにも対応でき便利ですよね!
どんな温度の水が出せる仕組みになっているのかも、ウォーターサーバー選びでは重要なポイントです。
(3)再加熱(リヒート)機能
温水を作る仕組みで金属棒式を採用している場合、できたお湯は高温状態で保たれた状態です。
温度はおよそ85℃で保たれているので、お茶やカップスープなども作れます。
ただし、カップラーメンといったインスタント食品を作る際には、少しぬるめの温度。
そのため「85℃だと温度が低い」という場合は、再加熱(リヒート)機能を搭載しているサーバーがおすすめです!
再加熱機能はその名の通り、温水を再加熱し、90℃近い温度にできる仕組みのこと。
フレシャスの「slat」や、プレミアムウォーターの「cado」などが再加熱機能を搭載しています。
熱々のお湯を使う機会が多いのであれば、再加熱機能がついたサーバーにすると便利に使えますね。
(4)エコモード
エコモードは消費電力を抑え、電気代を節約するための機能です。
ウォーターサーバーは、お水を保温・保冷することに加え、雑菌繁殖を防ぐためにも常に電源をオンにする必要があります。
そうなると、少なからず電気代がかかってくるもの。
そんな時にエコモードが搭載されたサーバーだと、通常利用時よりも電気代が安く済みます。
プレミアムウォーターのエコモード搭載製品(スリムサーバーIIIやcado)であれば、電気代を2割削減可能です。
また、エコモードをONすれば、通常モードよりも温水を少し低めの温度にもできます。
通常モード | 80°C〜85°C |
エコモード | 約65°C |
あくまで温度が少し低くなるだけですので、飲みたい温度を設定して出せるわけではありません。
例えば、50°C前後の水を飲みたい場合は、お湯を冷ますか、お湯と冷水を混ぜるといった工夫が必要です。
(5)チャイルドロック機能
チャイルドロック機能は、小さなお子さんが誤ってお湯を出して火傷をしないように、お湯を簡単に出せないようにする仕組みです。
ウォーターサーバーは、ボタンやレバーの簡単な操作で80℃近いお湯を出せます。
簡単にお湯が使えるのはとても便利ですが、誤って操作した際に手や顔などにお湯がかかってしまう危険性もありますよね。
特に、小さなお子さんが意図せずお湯を出してしまったら非常に危険です。
そんな、小さなお子さんのいるご家庭向けに用意されているのがチャイルドロック機能。
ボタン操作でロックをかけたり、2段階操作によってお湯を出せるようにするなど、製品ごとにロックのかけ方は異なります。
フレシャスの「デュオ」や、プレミアムウォーターの「cado」などにチャイルドロック機能はついていますよ。
家族や子どものことも考えて、安全に使えるものがいいのであれば、チャイルドロック機能が搭載されているかをチェックしましょう!
4.何で?ウォーターサーバーのレンタルが無料な仕組み
各社のウォーターサーバーを見ている中で、「レンタル料無料」という表記を見た方もいるかもしれません。
「何で無料なの?」「無料ってことはお得に使えるの?」といった疑問もあると思います。
しかし、レンタル料が無料であっても、必ずしもお得に使えるとは限りません。
ウォーターサーバーの主要メーカーのレンタル料を比較してみると、以下の表の通りです。
サーバー名 | レンタル料 |
コスモウォーター | 無料 |
サントリー | 無料 |
プレミアムウォーター | 無料 ※一部サーバーを除く |
フレシャス | 550円〜 ※条件によって無料 |
キララウォーター | 1,320円 |
ウォータースタンド | 2,200円〜 |
アクアクララ | 無料 ※あんしんサポート料が1,100円~3,300円 |
《 ← 左右にスクロールできます →》
このように、メーカーやサーバーによってレンタル料がかかったり、無料だったりしますね。
サーバーレンタル料が無料になるのは、お水の料金や解約手数料でレンタル料を回収する仕組みになっているからです。
ウォーターサーバーを気軽に使ってもらいたいという戦略とも言えますね。
また、アクアクララのように、レンタル料が無料な代わりにサポート料がかかることもあります。
そのため「サーバーレンタル料が無料だからお得」というわけではなく、お水代や電気代、配送料などトータルで安く使えるかどうかの検討が必要です。
ウォーターサーバーの実質月額の計算方法や、最安値で使えるサーバーは「1番安いのはどれ?最安値のウォーターサーバーを実質費用で比較して解説!」で紹介しています。
サーバーレンタル料が無料なのは魅力ですが、それ以上にお得に使えるキャンペーンを実施している場合もあります。
レンタル料以外の面も考慮した上で、ウォーターサーバーを選ぶことが大切です。
まとめ
今回はウォーターサーバーの仕組みについて解説しました。
ウォーターサーバー内では、水を温めたり冷やしたりするだけでなく、除菌機能や温度調節機能など様々な仕組みによっておいしいお水が作られています。
すぐにお湯や冷たい水を使えて、ウォーターサーバーを利用すれば今より生活が便利になるのは間違いないでしょう。
本記事があなたのウォーターサーバーを導入するきっかけになれば幸いです!