加湿器を購入して使おうとしたときに、加湿器の水は水道水とミネラルウォーターのどっちを使った方が良いのか気になりますよね。
結論から言うと、加湿器の水にはミネラルウォーターではなく水道水を使うべきです。
けれども、水道水には塩素が含まれているので、「それを空気中に拡散してしまうのではないか」などと心配になる方もいるでしょう。
そこで、今回は加湿器の水にはミネラルウォーターではなく、水道水を使った方がいい理由を解説していきます。
他にも、加湿器を使うときにやってはいけない行動や、加湿器を安心して使うためのお手入れ方法まで紹介します。
この記事を読めば、加湿器の正しい使い方を知ることができるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
加湿器に水道水を使っている人は飲み水にも使っていることも多く、『水道水がまずいっ!まずくなる6つの原因と今すぐできる対策をプロが解説』の記事も参考にしています。
- 水道水が不味くなる原因とは?
- 水道水の味を改善する方法とは?
- 水を美味しく飲む方法について
以上の内容が気になる方は、ぜひとも参考にしてください。
目次
1.加湿器の水に最適なのは水道水
加湿器の水に何を使ったら良いのか迷いますが、水道水を使うのがベストです。
なぜなら、水道水には塩素が含まれており、それによって加湿器内の殺菌や消毒をしてくれるからです。
実際に、水道水にどのくらい除菌効果があるのでしょうか?
東京都水道局のHPの「水道水をくみ置く際の留意事項について」によれば、常温であれば3日、冷蔵保存であれば10日も菌の繁殖を防ぐことが可能だそうです。
もしも、塩素が含まれていないミネラルウォーターを使うと、加湿器内の水に細菌が繁殖しやすくなり、カビの原因に繋がります。
なので、加湿器の水には消毒効果のある水道水を使いましょう。
加湿器メーカーも推奨しているのは水道水
実際に、有名な加湿器メーカー「SHARP」も、加湿器の水には水道水を推奨しています。
SHARP・プラズマクラスターのよくある質問
Q.水道水しか使用できないの?
A.必ず水道水をお使いください。
水道水は塩素処理されており、雑菌が繁殖しにくいためです。
このように、SHARPの公式ホームページでも、菌の繁殖やニオイを防ぐために水道水以外を使わないように書いてありました。
加湿器メーカーさえも、加湿器を安全に使うために水道水を勧めているのです。
2.加湿器の水にミネラルウォーターを使ってはいけない3つの理由
美容や健康目的で加湿器を購入された方の中には、ミネラルウォーターの方が体に良いと思ってしまう気持ちも分かります。
飲料用としてコンビニなどで売られているくらいなので、水道水よりもきれいなイメージがあってもおかしくありません。
しかし、加湿器の水にミネラルウォーターを使わない方がよいのです。
なぜ加湿器の水にミネラルウォーターを使ってはいけないのか、その3つの理由を解説していきます。
- カビや雑菌が繁殖してしまうから
- 加湿器フィルターが劣化してしまうから
- 室内の汚れの原因になるから
それぞれの理由について詳しくみていきましょう。
理由1.カビや雑菌が繁殖してしまうから
ミネラルウォーターには塩素が含まれていないため、加湿器内にカビや雑菌が繁殖しやすくなります。
カビや雑菌が繁殖したまま加湿器を利用してしまうと、加湿器から出る水蒸気とともにカビや雑菌を空気中にまき散らし、体調を崩す原因やカーテンや家具にカビが生える原因にもなります。
特に、加湿器内に生える菌の中で注意すべきなのが「レジオネラ菌」です。
レジオネラ属菌とは、自然界(河川、湖水、温泉や土壌など)に生息している細菌で、感染するとレジオネラ症を引き起こします。レジオネラ属菌は現在までにおよそ60種類が知られており、その中でも、レジオネラ・ニューモフィラは、レジオネラ肺炎を引き起こす代表的なレジオネラ属菌の1種とされています。
呼吸器に疾患がある方や、免疫の弱い乳幼児や高齢者は肺炎を引き起こし、最悪の場合死に至ることも。
加湿器の水にミネラルウォーターを使うとカビや雑菌の繁殖を抑えることができず、その繁殖したカビや雑菌によって体に悪影響を及ぼす可能性があるので、ミネラルウォーターを加湿器に使うのは避けた方がよいのです。
理由2.加湿器フィルターが劣化してしまうから
加湿器の水がミネラルウォーターだと雑菌が繁殖しやすく、それによって加湿器フィルターが汚れやすくなります。
そうすると、加湿器フィルターの劣化が通常よりも早く進んでしまいます。
さらに、加湿器の水はフィルターを通過して部屋に放出されるので、フィルターの汚れも一緒に部屋中に広がるのです。
ミネラルウォーターは菌の繁殖を抑えることができず、それがフィルターの劣化にもつながります。
理由3.室内の汚れの原因になるから
ミネラルウォーターは美味しさを感じられるように、ミネラル成分が豊富に含まれています。
しかし、このミネラル成分は放出される水蒸気にも含まれ、それが結晶化して家具などに付着することによって室内の汚れの原因になります。
また、蒸発できなかったミネラルが水垢として、加湿器内やフィルターに残ってしまい、故障の原因にもなりかねません。
特に、ミネラル成分がより多く含んでいる硬水だと、故障や室内や家具の汚れになりやすいので注意しましょう。
3.これも危険!加湿器利用でやってはいけない2つの行動
ここまでで、加湿器の水にミネラルウォーターを使ってはいけないことがわかりましたね。
しかし、他にも加湿器を利用する際にやってはいけない行動があります。
あなたも知らずにやってしまっていないかチェックしてみましょう。
- 残った水をそのまま放置してしまう
- 加湿器専用でないアロマオイルを混ぜてしまう
これらの2つの行動が、どうしてやってはいけないのか説明していきます。
3-1.残った水をそのまま放置してしまう
1日のうちに使い切らなかった加湿器の水をそのまま放置し、次の日にも使っている方はいるのではないでしょうか。
しかし、衛生面を考えると、加湿器内の残った水をそのまま放置するのはよくありません。
加湿器内に水を残しておくと、カビや雑菌が繁殖しやすくなり、先ほども述べたように体調を崩す原因や室内にカビが生える原因になります。
これらを防ぐために、加湿器内の水は1日に1回は交換しましょう。
3-2.加湿器専用でないアロマオイルを混ぜてしまう
多くの人がやってしまいがちなのですが、加湿器専用でないアロマオイルを水に混ぜてはいけません。
確かに、加湿器の水蒸気とともにリラックス効果のあるアロマの香りを漂わせたいですよね。
しかし、加湿器専用でないアロマオイルは名前の通り「オイル」つまり油なので水には溶けません。
アロマオイルが加湿器内に膜を張って故障の原因になったり、カビや雑菌のエサとなり菌を増殖させてしまいます。
原則として、加湿器には水以外のものは入れないようにしましょう。
加湿器にアロマを入れたい方は、水に溶ける加湿器専用のアロマオイルを使ってくださいね。
4.加湿器の水を安全に使うためのお手入れ方法
ここまでで、加湿器内には菌が繁殖しやすいことがわかりましたね。
では、加湿器内に菌が繁殖しないようにするためには、どうしたら良いのでしょうか。
ここからは加湿器の水を安全に使うために、行ってほしいお手入れ方法を2つ紹介します。
- 1日1回水を交換する
- 定期的に加湿器専用お手入れグッズで掃除する
それぞれのお手入れ方法を、どのように実践したらよいのか説明していきますね。
4-1.1日1回水を交換する
加湿器の水を安全に使うために、菌の繁殖を防ぐことが大切です。
そのため、1日1回水を交換するようにしましょう。
例えば、朝起きてから加湿器に水を補充し、寝る前に加湿器内に残っている水を捨てるようにするなどです。
夜寝ている間は加湿器内を乾燥させられるので、より菌の繁殖を防ぐことができます。
4-2.定期的に加湿器を掃除する
加湿器は水道水に含まれている成分によって水垢がついたり菌が繁殖しやすいので、使っているだけでも汚れやすいです。
定期的に加湿器を掃除することで、綺麗な水蒸気で部屋を加湿してくれます。
そこで、加湿器の掃除におすすめしたいのが、クエン酸です。
- .加湿器のタンク内を水道水とスポンジで洗う。
- 500mlの水やぬるま湯に、25gのクエン酸を溶かして約5%のクエン酸水をつくる。
- 先ほど作ったクエン酸水に、タンクを付け置きし一晩放置する。
- 付け置きが終われば、クエン酸が残らないように水道水でしっかり洗い流します。
付け置きするだけで簡単に水垢が取れるので加湿器を清潔に保つことができ、月に1回すると、より効果的です。
ただ、加湿器の種類やメーカーによって、掃除の頻度は異なるので購入する際に確認しておきましょう。
他にも、加湿器の水に入れるだけで、加湿器内を除菌し、ヌメリや臭いを防止してくれる加湿器専用のグッズもあるので活用してみてください。
まとめ
今回は、加湿器の水には水道水ではなく、ミネラルウォーターを使ってはいけない理由について紹介しました。
加湿器内は菌が繁殖しやすい環境なので、加湿器の水は消毒効果のある塩素を含む水道水を使うようにしましょう。
むしろミネラルウォーターや浄水は塩素を含まないので、菌が繁殖しやすく衛生的によくありません。
安全に加湿器を使うためにも、こまめに水を交換したり定期的に手入れをするのがお勧めです。
以上の内容が、加湿器の水に何を使ったらよいのか迷っていた方に役立てば幸いです。