浄水器は毎日使う水をきれいに保ってくれるのでとても便利ですが、その性能を維持するために定期的な掃除やメンテナンスをする必要はあるのでしょうか?
さまざまな種類の浄水器をこれまでに調査してきましたが、どの浄水器も正しい方法での定期的な掃除やメンテナンスをすることが必須でした。
逆にそれらを怠ってしまうと、かえって水が汚くなったり、悪臭が発生したりしてしまいます。
しかし、掃除が必要と言われても浄水器は部品も多いですし、どこをどのように、どのくらいの頻度で掃除すればよいか分かりませんよね。
この記事では、浄水器の正しい掃除方法と頻度はもちろん、用意するもの、掃除の注意点についてもまとめました。
浄水器の正しい掃除方法を知って、おいしくてきれいな水をいつまでも保てるようにしましょう。
どの浄水器を選ぶか迷っている人は『プロが選ぶおすすめの浄水器10選!自分にあった浄水器を選ぶポイントも紹介』もチェックしてみてください。
- 自分に合った浄水器を選ぶポイント
- プロが選ぶおすすめの浄水器
以上の内容を知りたい人は、ぜひとも参考にしてください。
目次
1.なぜ?浄水器に掃除が必要な理由
浄水器の掃除やカートリッジの交換などの、日頃のメンテナンスは必須と言えます。
なぜなら、浄水器の掃除やカートリッジの交換を怠ると、下記3つの問題が起こるからです。
- 浄水器本体やホースに黒ずみやぬめりなどが発生する
- フィルターに汚れがたまり、それが詰まって水が逆流してしまう
- 浄水器にたまった水に細菌が繁殖し、体調に影響を与えたり、臭いが発生したりする
上記のような問題を防ぐためにも、浄水器の定期的な掃除やカートリッジ交換が必要になります。
水をきれいにするために浄水器を導入したのに、掃除をしなかったばっかりに、かえって水が汚くなってしまうという事態は避けたいですよね。
浄水器で確実に浄水することはもちろん、浄水器を設置した水回りを清潔に保つためにも、正しい浄水器の掃除方法を知っておきましょう。
2.カビだらけにしない!浄水器の正しい掃除やメンテナンス方法
ここでは、浄水器の正しい掃除やメンテナンス方法について解説します。
「浄水器は内部が複雑で掃除しにくそう」「カートリッジってどうやって交換するの?」など、浄水器の掃除に関して不安も多いですよね。
そこで、浄水器の外部と内部の掃除方法、カートリッジの交換方法をそれぞれ詳しく解説します。
複雑な作業はなく、簡単に実践できるのでぜひ参考にしてください。
方法1.浄水器外側の掃除
浄水器の外側を掃除するために用意する道具は、以下の5つです。
- アルコールペーパー
- マイクロファイバークロス(吸水性に優れた布)やふきん(柔らかい布)のどちらかを2枚
- 歯ブラシ(できれば新品のもの)
- 綿棒
- ヘラまたは定規(汚れがひどい場合に使用)
上記の道具が準備できたら掃除にとりかかります。
手順1:本体表面の掃除
まずは柔らかい布やマイクロファイバークロスを水に濡らし、表面を磨きます。
全体的にまんべんなく、裏側までしっかりと磨くことを意識するようにしましょう。
手順2:ホース、浄水器根元の掃除
ホース部分や浄水器の根元の部分は布ではふきにくいので、歯ブラシを利用しましょう。
接着部分の細かいところまで丁寧に磨いてあげるとよりよいです。
ホースがない浄水器は、蛇口との接続部分である根本周辺を掃除します。
手順3:シャワースクリーンの掃除
水の出るところであるシャワースクリーンも、布やマイクロファイバーを用いて水ぶきをおこないます。
シャワースクリーンは水が直接出てくる部分なので、水あかやカビが発生しやすいです。
水ぶきだけで取れない汚れにはヘラや定規の角などで汚れを優しくこそぎとり、アルコールペーパーを使ってふきとりましょう。
シャワースクリーンをきれいにしたら、原水で汚れを落とします。
また、水滴を残すと、カビの繁殖の原因になるので、水ぶきをしたあとは、必ず乾いた柔らかい布やマイクロファイバークロスで水気をふきとるようにしましょう。
方法2.浄水器内側の掃除
使う道具は外側の掃除のときと同じです。
浄水器内部の掃除はパーツを取り外す必要があり、手間も増えますが、内部は汚れがたまりやすいので、しっかりと掃除をおこないましょう。
今回は、蛇口一体型の浄水器を例として、掃除工程を紹介します。
タカギ・パナソニック・クリンスイ・トレビーノなど浄水器の種類やメーカーはさまざまです。
しかし、ほかの浄水器でも大きな手順や洗い方は変わりませんので、ご自宅で使用している浄水器にあわせて作業をおこなってください。
蛇口一体型浄水器の取り外しの手順は、以下のとおりです。
- 本体を引き出す
- ヘッド部分をまわす
- ヘッド部分をとり、カートリッジを取り出す
このとき、蛇口一体型の浄水器でホース部分を伸ばせるタイプの場合、ホースが蛇口本体の根本に入り込んでしまうことがあります。
その場合は、大きめの洗濯ばさみをホースの根本につけ、誤ってホースが根元に入ってしまうのを防ぎましょう。
カートリッジを取り出し、浄水器をヘッド・カートリッジ・胴体に分けて、内部の掃除をします。
ヘッドと胴体の表面は、外側と同じように布やマイクロファイバーで水ぶきをしましょう。
カートリッジ挿入口や内部のぬめりは歯ブラシで落としてから水ぶき、溝の細かい部分は綿棒を使って掃除するとよいです。
また、さらに細かく掃除をしたい人は、シャワーヘッドも分解して洗いましょう。
分解の仕方は浄水器によって異なるので、本体説明書を参考にしてください。
方法3.カートリッジの交換
カートリッジとは、浄水器が水の汚れをとるためのフィルターの役割をする部分です。
フィルターの性能は浄水能力に直結するので、カートリッジのメンテナンスはとても重要です。
しかし、直接カートリッジを清掃することはできないので、定期的に交換をすることで対応します。
交換方法は浄水器のタイプによって異なります。
基本的な浄水器のタイプは以下の5つです。
- 据え置き型
- ビルトイン型
- ポット型
- 蛇口直結型
- 蛇口一体型
同じ浄水器の種類でも、メーカーや商品によってカートリッジ交換方法は異なります。
自分の使っている浄水器がどのタイプかを確認し、本体説明書をよく読んでから交換しましょう。
3.やってはいけない!浄水器の掃除をする際の注意点
浄水器を掃除をする際には、下記の2つに注意しましょう。
- クエン酸や重曹を使用しない
- 傷つけないようにする
よりきれいにしたいと思いクエン酸や重曹を使いたいと思うかもしれませんが、浄水器の清掃においては、本体を傷つける可能性があります。
クエン酸や重曹を使うと本体を傷つけてしまう理由や、傷つけるとどのような影響があるのかを確認しておきましょう。
注意点1.クエン酸や重曹を使用しない
浄水器の掃除にクエン酸や重曹を使用してはいけません。
なぜなら浄水器の種類によっては、表面の樹脂がメッキでコーティングされていて、それが酸に反応して表面が変形してしまう可能性があるからです。
クエン酸や重曹を使うのは、あくまでシンクの掃除に推奨される方法であり、浄水器の掃除に使うのはやめておきましょう。
重曹や洗剤も研磨作用があるので、使用するとメッキのコーティングが削れ、浄水器自体を傷つけてしまいます。
一見水ぶきでは取れなさそうな汚れでも、丁寧に歯ブラシやアルコールペーパーで除去可能です。
楽だからといってクエン酸や重曹、洗剤を使わず、丁寧に水ぶきで掃除しましょう。
注意点2.傷をつけないようにする
重曹や洗剤を使うことで浄水器に傷がついてしまうと説明しましたが、その他の理由でも浄水器に傷をつけないように注意しましょう。
浄水器に傷がつくことで、そこに水あかがたまったり、菌が繁殖することがあるからです。
- かたいスポンジや布でこする
- がんこな汚れを力任せにこすって落とそうとする
- 水を直接かけて掃除をする
上記の3つは、よくある浄水器に傷をつけてしまうパターンなので、とくに注意が必要です。
必ず柔らかい布やマイクロファイバークロスを用いてやさしく水ぶきをおこない、細かなところは綿棒や新品の歯ブラシを使うようにしましょう。
4.浄水器掃除とカートリッジ交換の頻度は?
浄水器には掃除やカートリッジ交換などのメンテナンスが必須なことは分かりましたが、どのくらいの頻度でおこなえばよいのでしょうか。
浄水器の掃除をする頻度は、毎日おこなうのがおすすめです。
また、カートリッジの交換頻度は商品によって異なりますが、数か月~1年に1回程度でしょう。
日常的な掃除やカートリッジ交換の頻度をそれぞれ解説します。
ポイント1.浄水器を掃除する頻度
掃除の頻度は、使用量にもよりますが、できるなら毎日おこなうのが1番よいです。
そもそも落ちにくい汚れや水あかがたまるまえに掃除してしまえば、強くこすって浄水器を傷つけることもありません。
しかし、毎日浄水器の外側も内側も掃除することは非常に大変ですよね。
そういった場合には以下の対策をしてみてください。
- 外側と内側の掃除を1日ずつローテーションする
- 毎日が難しければ1日おきや2日おきに決めて必ず掃除をする
- お気に入りの掃除道具をそろえて掃除のモチベーションを上げる
きれいでおいしい水を楽しむために浄水器を導入したのに、毎日の掃除がストレスになり浄水器を清潔に保てず、浄水能力が落ちてしまっては本末転倒です。
掃除は大切ですが、汚れをためすぎない程度に、無理なくおこなってください。
ポイント2.カートリッジを交換する頻度
カートリッジ交換も使用頻度や、浄水器のタイプによりますが、掃除ほど頻度は高くありません。
商品説明書に各メーカーの推奨する交換頻度が記されているのでよく確認しておこないましょう。
一般的な交換時期の目安は以下のとおりです。
- 蛇口直結型:2~6か月に1回
- 蛇口一体型:2~4か月に1回
- 据え置き型:6か月~1年に1回
- ビルトイン型:1年に1回
- ポット型:1~3か月に1回
上記はあくまで目安なので、浄水器の使用状況やメーカーの推奨交換頻度を確認し、期間を開けすぎないようにして、カートリッジ交換をおこなってください。
浄水器にはいろいろな種類があり、それぞれ掃除の手間や性能は違います。
実際にこれから浄水器の導入を考えている人は、以下の記事も参考にしてみてください。
当サイトでは、浄水器についてさらに詳しく紹介しています。
「浄水器の選び方が知りたい」という人は、ぜひとも参考にしてください。
5.もっと楽に!掃除いらずのウォータースタンド
浄水器には、できれば毎日正しい方法での掃除と定期的なカートリッジの交換が必要です。
きれいでおいしい水を保つためなので非常に大事なことなのですが、掃除やメンテナンスがどうしても面倒な人もいるかと思います。
そのような人におすすめしたいのが、水道直結型のウォータースタンドです。
ウォータースタンドの特徴をまとめたので、浄水器の掃除が面倒だと感じる人はぜひ参考にしてください。
特徴1.掃除とメンテナンスは全てスタッフに任せられる
ウォータースタンドは月額制で利用でき、月額料金には専門スタッフによる掃除や手入れの代金も含まれています。
たとえば、ウォータースタンドで大人気のシリーズ「ネオ」は月額3,850円で、掃除やフィルターの交換などもすべて業者がおこなってくれます。
もちろん、もし故障があればその場ですぐに対応してくれますし、経年劣化があれば本体の交換までしてもらうことができます。
掃除やカートリッジの交換を自分でおこなうのが面倒な人には、ありがたいですね。
特徴2.冷水も温水も利用できる
ウォータースタンドは浄水器と違い、冷水と温水を利用できます。
冷水や温水をすぐに使いたい場面は、以下のように意外と多いです。
- 暑い日に外から帰ってきて冷たい水が飲みたいとき
- お菓子や料理作りで冷水を使用したいとき
- カップ麺を手早く食べたいとき
- コーヒーやお茶をいれるとき
- 赤ちゃん用のミルクを作るとき
ウォータースタンドの冷水・温水機能は非常に重宝する機能です。
常温水も使用できますので、自身で飲むのはもちろん、ペット用の飲み水としても使えます。
浄水器と違って初期設置費用はかかりますし、設置場所も取りますが、手入れのいらない手軽さや、利便性を求める人には非常におすすめです。
ウォータースタンドについては下記ページで詳しく紹介しているので、見てみてくださいね。
まとめ
浄水器の性能を保って、おいしくきれいな水を使い続けるためには、正しい方法での定期的なメンテナンスは必須です。
掃除をしないと水あかや食べかすがたまり、浄水器の本来の機能を果たせず、結果、おいしくない水を飲み続けることになってしまうかもしれません。
浄水器を正しく使用し、おいしい水を飲むためにも、掃除とカートリッジ交換を正しくおこないましょう。
どうしても掃除やカートリッジ交換が面倒な場合は、ウォータースタンドという選択肢もあるのでぜひ検討してみてくださいね。