浄水器を設置して、ほんとうに効果があるのかと疑問に思ったことはありませんか?
また、どのように選んだらよいのか分からないといったこともあるでしょう。
浄水器は、水道水の不純物や臭いを取り除くための機器です。
不純物や臭いを除去することで、おいしい水が飲めます。
しかし、ただ取り付けるだけでは、安全でおいしい水を飲み続けることはできないでしょう。
効果的に使い続けるためには注意点を知っておく必要がありますよ。
この記事では、浄水器の効果を解説します。
また、浄水器を効果的に使う方法や選び方とあわせて、注意点についても説明していきますので、参考にしてくださいね。
浄水器の効果や選び方を知ることで、浄水器を使うべきかどうか判断できるでしょう。
本記事を読まれている人には、こちらの記事『プロが選ぶおすすめの浄水器10選!自分にあった浄水器を選ぶポイントも紹介』もおすすめです!
- 浄水器の種類や選ぶポイント
- おすすめの機種
以上の内容が気になる人は、ぜひとも参考にしてください。
目次
1.浄水器とは?浄水器の4つの効果
浄水器とは、水道水の不純物や臭いを取り除くための機器です。
水道水をろ過し安全性の高い水にしてくれるので、安心して水道水を飲むことができますよ。
また、浄水器には「安全性の高い水が飲めること」や「不純物や臭いを取り除くこと」を含め、下記の効果があります。
- 安全性の高い水が飲める
- 不純物や臭いを取り除く
- 食材の栄養素を維持してくれる
- 飲み物代を節約できる
それぞれ説明していきます。
効果1.安全性の高い水が飲める
日本の水道水は、世界のほかの国と比べると圧倒的に安全できれいな水と言えます。
なぜなら、水道事業者による高度浄水処理の導入により、不純物や臭いを徹底的に除去しているからです。
しかし、そのきれいな水が通る水道管が汚れていては、有害物質が水に溶け込んでしまい、安全とは言えません。
たとえば、築何十年という古い建物の場合、水道管の内部が錆びついている可能性もあるでしょう。
ほかにも、マンションや集合住宅では、貯水タンクに貯められた水を各家庭に届けていますね。
残念ながら、その貯水タンクがきれいとは限りません。
水は体内に入るものですから、安心して飲めるほうがよいですよね。
浄水器を利用すれば、安全性の高い水を飲むことができます。
効果2.不純物や臭いを取り除く
浄水器は、不純物や臭いを取り除くのに最適と言えます。
なぜなら、活性炭フィルターやセラミックフィルター、逆浸透膜(ROフィルター)など、浄水器にはさまざまなフィルターが使われているからです。
水道水を飲んでいて「まずい」と感じることはありませんか。
水自体に味はないのですが、まずいと感じる原因は水道水の臭いにあります。
臭いの原因となるのは、カビ臭やカルキ臭と呼ばれるものです。
原因物質に「ジェオスミン」「2-MIB」というものがあり、これらがカビ臭を発生させています。
また、塩素と水中のアンモニアなどが反応して生じる臭い「クロラミン臭」が含まれている水道水はカルキ臭がします。
浄水器のフィルターは、これらの臭いとあわせて、水道水に溶け込んだ有害物質や不純物を除去してくれるのです。
カビ臭やカルキ臭がしなくなれば味の違いを実感できますよ。
効果3.食材の栄養素を維持してくれる
浄水器で浄水した水は、食材の栄養素を維持してくれます。
なぜなら、浄水器を通していない塩素が含まれた水道水で野菜を洗ってしまうと、ビタミンB1・B2といった栄養素が壊されてしまう可能性があるからです。
実際、塩素濃度が高く、浸している時間が長いほどキャベツのビタミンCが失われているという研究結果も出ています。(参考:せん切りキャベツのビタミンC及び食味に関する残留塩素の影響)
浄水器を使えば、塩素を除去し、野菜を洗っても栄養素が失われることはありません。
効果4.飲み物代を節約できる
浄水器を設置すると、飲み物代を節約できますよ。
なぜなら、毎回ミネラルウォーターを購入する必要がなくなるからです。
水道水はおいしくないからと、ミネラルウォーターを購入している人もいるのではないでしょうか。
浄水器は、不純物や臭いを取り除き、おいしい水を作ることができる大変優秀な機器です。
経済的で、毎回重たいペットボトルを運ぶ手間もないので、とても便利です。
2.知っておこう!浄水器を使うときの4つの注意点
ここまで、浄水器の効果について説明してきました。
不純物や臭いを取り除き、安全性の高い水を飲めるのはメリットと言えますね。
しかし、浄水器にもデメリットはあります。
メリットとあわせて注意点もしっかり理解しておくことで、導入後の「こんなはずではなかった」を防ぐことが可能です。
また、自分のライフスタイルに合っているかどうかの判断材料にもなりますよ。
浄水器を使うときの注意点は、以下の4つです。
- 温水は35度以下で使用
- 捨て水が必要
- フィルターは消耗品
- 長期保存に不向き
それぞれ説明していきます。
注意点1.温水は35度以下で使用
温水は35℃以下で使用しなければなりません。
なぜなら、浄水器に35℃以上の温水を通すと、フィルターに吸着したカビ臭成分が流れ出てしまうからです。
これにより、水がカビ臭くなってしまいます。
しかし、実際に家のキッチンでお湯を使うと、35度以上になることが多いでしょう。
ですから、お湯を使う場合は給湯器の温度を確認し、注意して使う必要があります。
注意点2.捨て水が必要
時間が経ってから浄水器を使う場合、捨て水が必要になります。
なぜなら、塩素が取り除かれた水が蛇口の出口付近に溜まり、雑菌が繁殖してしまう可能性があるからです。
塩素は、水道水を安全に保つ役割を担っていますが、浄水器を通した場合、塩素は取り除かれてしまいますね。
また、栓を閉めても、蛇口の先端をたたくと、水が少し出てきてしまうことがありませんか。
そこから分かるように、浄水器を設置しても、設置しなくても蛇口の出口付近は水が溜まりやすい状態になっています。
安全性が高いといっても、雑菌が繁殖してしまっては元も子もありません。
そのため、時間が経ってから浄水器を使う場合は毎朝10秒以上水を流し続ける、捨て水が必要です。
注意点3.フィルターは消耗品
浄水器に使われているフィルターは、消耗品です。
使い続けていると浄水効果が薄れ、交換が必要になります。
浄水効果が薄れたフィルターを使い続けていると、雑菌が繁殖し衛生的にもよくありません。
フィルターの使用期限はしっかり守り、定期的に交換することをおすすめします。
また、フィルターの交換だけではなく、浄水器自体もこまめな掃除を心がけ、きれいに保ちましょう。
注意点4.長期保存に不向き
浄水器の水を使って作った飲み物や料理などは、長期保存に向いていません。
なぜなら、浄水器を通った水道水は塩素が取り除かれており、安全性を欠くものになっているからです。
また、氷を作ることもおすすめできません。
雑菌が繁殖しやすいので、保存をするときは注意が必要です。
このように、浄水器にはメリットがある一方で注意しなければいけない点もあります。
これらを理解しておくことで正しい使い方をすることができ、「設置したけど無駄になった」ということもないでしょう。
3.どのような特徴?浄水器の4つのタイプ
ここまで、浄水器の注意点について説明してきました。
では、浄水器にはどのようなタイプがあり、どのような特徴を持っているのでしょうか。
ここで紹介する浄水器のタイプは、以下の4つです。
- ポット型
- 蛇口直結型
- 据え置き型
- ビルトイン型
また、これらのタイプとあわせて、おすすめの浄水器や、どのような人に向いているのかも解説していきます。
ぜひ、参考にしてくださいね。
タイプ1.ポット型
ポット型は、およそ1リットル~2リットルの容器に、ろ過フィルターが内蔵されたカートリッジが付いている浄水器です。
ポットに水道水を入れてからすぐに飲むので、ろ過しつつ冷蔵庫で冷やしておくとよいでしょう。
ポット型のメリットは、初期費用が抑えられコストパフォーマンスがよいという点です。
本体価格は2,000円~5,000円ほどで、カートリッジ代は複数セットになって3,000円~5,000円ほどなので、コストを抑えたい人にはぴったりですね。
また、カートリッジはメーカーにもよりますが、およそ4週間使えます。
冷蔵庫のドアポケットに入るように、コンパクトにデザインされているものもあり、場所を取らないのも嬉しいですね。
初期費用やコストを抑えたい人、また、水の消費量が多くない一人暮らしの人におすすめなのは、ブリタ「リクエリ KBLQCW1」です。
浄水器メーカーであるブリタが提供している製品は、世界でもトップクラスのフィルターでしょう。
また、ポットは食洗機にも対応しており、手入れが簡単なのも嬉しいポイントですね。
タイプ2.蛇口直結型
蛇口直結型の浄水器は、水道の蛇口に取り付けて浄水するタイプの浄水器です。
もっともオーソドックスなタイプで、蛇口の栓をひねるだけですぐに水を使うことができますよ。
水道に直結しているため、料理や飲料水など普段から水をたくさん使うご家庭にとくにおすすめです。
本体価格は約2,000円~10,000円前後と、商品やメーカーによって価格に差があります。
また、カートリッジ代は約4,000円~8,000円と、こちらも開きがあるため、本体を購入する時にカートリッジ代も一緒にチェックしておくとよいですね。
使う製品によってかかるコストが変わってくるので、どのくらいの予算で済ませたいか、しっかり決めておきましょう。
蛇口直結型の浄水器でおすすめなのは、Panasonic「TK-CJ12」です。
大手電機メーカーPanasonicが提供している製品で、カートリッジが長持ちするのが最大のメリットでしょう。
一般的なカートリッジが4ヵ月ほどなのに対し、TK-CJ12の交換目安は1年に1回~2回なので、カートリッジ代を抑えることができますよ。
高い浄水機能を備えているため、きれいな水が長く飲めるのも嬉しいポイントでしょう。
タイプ3.据え置き型
据え置き型の浄水器は、水道の蛇口部分から分岐水栓を使い、ホースをつなぐことで浄水できる機器です。
浄水器内には大きなカートリッジが内蔵されているので、浄水機能が高いことがメリットとして挙げられるでしょう。
ただし、高性能な分、本体価格が10,000円以上する製品が多いです。
カートリッジ代もメーカーによっては、約3,000円~30,000円と比較的高い印象ですね。
また、キッチンでの置き場所を確保する必要がありますので、注意しましょう。
価格が高い点や場所の確保が必要など、注意点はあります。
しかし、浄水機能が高く、健康のために水をこだわりたいという人にはおすすめです。
とくにおすすめなのは、Panasonic「ミネラル調理浄水器 TK-CS40」になります。
なぜなら、浄水器の上部に付いている「硬度切替ダイヤル」を回すと、3つの硬度からお好みの硬度に調整することができるからです。
調理用や、飲料用など用途にあわせて調整できるので、おいしさを追求したい人に向いていますよ。
また、高い浄水能力を備えているので、カートリッジの交換目安がおよそ6ヵ月となっており、長く使用できる点もおすすめなポイントです。
タイプ4.ビルトイン型
ビルトイン型浄水器は、キッチンのスペースを圧迫しない、すっきりとしたデザインの浄水器です。
シンクの下に設置する「アンダーシンクタイプ」の浄水器であれば、機械部分が見えないので「浄水器の武骨なデザインが部屋に合わない」と悩んでいた人にもおすすめです。
ただし、本体の導入費用が高いという点に注意が必要でしょう。
メーカーによって異なりますが、およそ10万円以上するものが多いからです。
また、カートリッジの交換目安は1年で、価格は10,000円以上が多く、こちらも高めの印象ですね。
費用がかかる反面、デザイン性は高いので、リノベーションを考えている人や、スマートに使いたいという人に向いています。
とくにおすすめなのは、三菱ケミカル「クリンスイ ビルトイン浄水器 F914ZC」です。
こちらの製品はシンプルなデザインで、高性能のカートリッジを搭載しています。
浄水専用レバーが付いているため、お湯と水道水、浄水の使い分けが簡単にできます。
また、ハンドシャワー機能があり、シンクの掃除が楽になるのも嬉しいポイントですね。
4.しっかり選ぼう!浄水器の3つの選び方
ここまで、浄水器の4つのタイプと、おすすめの浄水器を紹介してきました。
タイプによって特徴が異なり、価格や性能に差があることが分かりますね。
では、さまざまなタイプの浄水器があるなかで、どのように浄水器を選べばよいのでしょうか。
選び方をしっかり理解し、自分にあった浄水器を選ぶことで効果的に使うことができますよ。
浄水器の3つの選び方は以下のとおりです。
- フィルターの種類
- 浄水器の種類
- 費用のバランス
それぞれ説明していきます。
選び方1.フィルターの種類
浄水器に使われているフィルターには、さまざまな種類があります。
また、製品によって除去できる物質や除去率に差があり、フィルターの性能によって水の味に違いが出てくるのです。
フィルターの種類と特徴を、下表にまとめました。
フィルターの名称 | 特徴 |
活性炭フィルター | 多くの浄水器で使用されており、粒状、粉末状、繊維状、ブロック状にした活性炭を使用したフィルター。カルキ臭や残留塩素、農薬などの不純物を取り除いてくれます。 |
中空糸膜フィルター | たくさんの細かい孔が空いている特殊な繊維を束ねたフィルター。残留塩素やカビ臭、鉄サビなどを取り除きます。ミネラル成分はそのまま残ります。 |
RO膜(逆浸透膜)フィルター | 活性炭や中空糸膜よりも、さらに小さな孔が開いているフィルター。不純物を取り除く性能が高い分、ミネラル成分も取り除かれます。 |
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このように、フィルターによって特徴が異なりますので事前に浄水器の公式サイトで確認しておきましょう。
選び方2.浄水器の種類
浄水器にはさまざまな形状のものがあります。
浄水器の種類と特徴をまとめていますので、参考にしてください。
浄水器の種類 | 特徴 |
ポット型 | 取り付けの必要がない、ピッチャータイプの浄水器。冷蔵庫のドアポケットに入れられるものもあり、手入れがしやすいです。 |
蛇口直結型 | 蛇口に取り付けるタイプの浄水器。一番オーソドックスなタイプで、本体価格が安く、浄水効果も期待できます。 |
据え置き型 | シンクおよび水道のそばに置き、ホースと連結するタイプの浄水器。浄水機能が高く、シンク下に場所を取らずに済みます。 |
ビルトイン型 | 浄水装置がシンク下に設置されるタイプの浄水器。取付工事は必要ですが、機械部分が見えないすっきりとしたデザインが多いです。 |
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浄水器の設置の仕方によって使うタイプが異なってきますので、キッチンの周辺のスペースを確認しておきましょう。
選び方3.費用のバランス
浄水器にはさまざまな種類があり、製品によって機能も費用も異なります。
浄水器を導入するには最低限、本体代とカートリッジ代がかかります。
本体価格は数千円から数十万円となっており、カートリッジも数千円から数万円と開きがあります。
浄水性能が高いと高額になるものもあるので、予算を決めたうえでいくつかの浄水器を比較してみるのがよいでしょう。
ただし、「予算をかけたくない」からと安価な浄水器を選んでしまうと、思ったほどの効果が得られない場合も出てきます。
費用と性能のバランスを考え、自分にあった浄水器をしっかり選びましょう。
また、より水の安全性が高く、メンテナンスの手間もかけなくないという人には、次に説明する水道直結型のウォーターサーバーも選択肢に入れてみてください。
ウォータースタンドという選択肢
より安全性が高く、メンテナンスの手間もかけなくないという人には、浄水器のほかにウォータースタンドが提供している「ガーディアン」「ナノラピア ネオ」がおすすめです。
定期的にウォーターボトルが届くウォーターサーバーだと、毎月の費用が気になる人もいるかもしれません。
しかし、ウォータースタンドの水道直結型ウォーターサーバーであれば浄水器のように水道栓につなげて使うことができます。
「ガーディアン」の特徴は、省スペースで設置でき「瞬間冷温水機能」が搭載されている点です。
「瞬間冷温水機能」により、温度を維持するためのタンクがなく電力消費量を大幅にカットしています。
省電力で、おいしい水がいつでもすぐに飲めるのは嬉しいですね。
デザインがシンプルで、キッチンのちょっとしたスペースに置きたいという人には、「ガーディアン」がおすすめです。
「ナノラピア ネオ」の特徴は、使い勝手がよく、月額費用が比較的安いという点です。
また、一番人気のモデルで生活スタイルにあわせて設置することができるのもポイントでしょう。
レンタル費用は3,850円/月となっており、この価格帯でおいしい水が手軽に飲めるのは嬉しいですね。
給水用タンクに水道水を入れれば水道栓が近くになくても利用でき、オフィスにもぴったりでしょう。
価格が安くキッチンやオフィスなど、場所を選ばずに使いたいという人には「ナノラピア ネオ」がおすすめです。
どちらの機種もデザイン性が高く、月額料金も手ごろなので、浄水器と比較して選択肢に入れてもよいでしょう。
まとめ
この記事では、浄水器の効果とあわせて注意点や種類について解説してきました。
浄水器は、水道水を安全性の高い水にしてくれるのでとてもおすすめです。
種類によってフィルター違いがあり、費用と機能もそれぞれ違います。
ですから、全体のバランスを考え、たくさんの選択肢のなかで比較して選ぶことが大切でしょう。
しかし、長期保存に向いていなかったり、捨て水が必要だったりと欠点もいくつかありますね。
そんなときは、ウォータースタンドのナノラピア・ネオがおすすめですよ。
定期的なメンテナンスは全てお任せで、デザイン性もよく月々のレンタル料金も手ごろというメリットがあります。
また、毎月定額でおいしい水を飲むことができるのも嬉しいですね。
浄水器とウォータースタンド、導入を検討している人はぜひ参考にしてください。